辰巳芳子オフィシャルサイト*茂仁香

芳子の家庭料理のすがた

今、食の根幹で何かが失われようとしています。

食周りの季節の移ろいを細やかに受け止める旬を意識した心。食情報のにぎにぎしさに反し、実際の台所仕事としての料理離れ。これを引き止めるために新たな合理性が必要なのではないでしょうか。

「家庭料理のすがた」文化出版局

「手しおにかける」という言葉には料理でも我子でも心をつくし、手をつくして愛するという意味が込められています。

明け暮れつくり、そして食べなければならぬ家庭料理は栄養、経済、美味、衛生が絶対必要です。それは細心の注意と、弛まない努力と、深い愛情の積重ねを日々の生活に、忠実に行う以外にはないものと思います。

「深い愛情の積み重ねを日々の生活に忠実に行う」

−手しおにかける−とは、心を手足に添わせ、自己を励ましつつ生きる人の姿を、日本の暮しのうちに、ありありと重ねて表現した、地に足のついた言葉だと思います。

「手しおにかけた私の料理」婦人之友社

親から子に、伝えられていくべき家庭料理の基盤が失われつつあることに危機感を持つ。それにも増して食材料をめぐる環境の悪化を心配し、生命を守りうる食材を、次の世代に贈っていくためにも「良い食材を伝える会・あした元気になあれ」を設立し、それぞれの分野、立場から広くこの会に参加することを呼びかけている。

「辰巳芳子が薦めるぜひ取り寄せたい確かな味」
料理王国社

最良の味を体験し、選別力を身に付けて生命を守ってほしい。心ある生産者の努力により、生命を裏切ることの無い食べ物が、少しずつ私達の周りに増えてきた。次の時代を担う若い人に、これら良質の味を体験して、本来の味を知ってほしい。それが、私達が21世紀に向けて、しなければならない事ではなかろうか。

「辰巳芳子が薦めるぜひ取り寄せたい確かな味」
料理王国社